M&A買主が実施すべきDD

DD考え方(買主)
DD考え方(買主スマホ用)

DD(デューデリジェンス)の重要性

最も重要=事業DD

代表的DDは、以下のものです。

  • ●財務DD=財務数値の検証
  • ●法務DD=各種法令遵守状況の確認
  • ●事業DD=ビジネスの将来性の予測

一般的には、財務と法務が重要と考えられますが一番は事業DDです。

事業DDは、本来買主が念入りに実施すべきです。
買収後、自信がどうやってビジネスを立て直すのか,成長させていくのかを考え抜きます。

DDの種類1

財務DDの概要

財務DDは過去の決算書等を用いて調査する、財務的な検証です。

  • ●会社の財産,債務等に異常は無いか
  • ●収益力はどの程度か
  • ●引継ぐ資産・負債は何か

等を会計士・税理士がチェックします。

DDの種類2

法務DDの概要

法務DDは契約の問題点やリスク等を洗い出す、法律的な検証です。

  • ●従業員への未払残業や訴訟リスクは無いか
  • ●許認可は問題なく引継げるか
  • ●譲渡契約に不備は無いか

等を弁護士がチェックします。
取引先/仕入先との契約,不動産賃貸借契約なども要注意です。

DDの種類3

事業DDの概要

事業DDは現在~将来のビジネス展開を図る、事業計画です。
営業の進め方や在庫管理方法、集金方法等も確認されます。
円滑な引継や将来性の見極めで、外部専門家(経営コンサルタント)の意見を聞く場合もあります。

事業のリスク,リターン,シナジー等を検討し、買収すべきか否かの最終意思決定資料となります。

個人M&Aの場合

DDはしないことが多い

DDには多額の費用が掛かります。
財務・法務・事業を専門家に頼むと、トータル:数百万円になることはザラです。

特に個人や小規模のM&Aでは買収金額自体が少額ですので、費用対効果の面で疑問が残ります。

多少のリスクを覚悟してでも買収するのが、小規模M&Aでは現実的ではないでしょうか。
(せめて、事業DDは買主自身で念入りに行ってください)

最低限の知識とは

簿記3級で充分

各種DDを行う以前に、会社を買うために必要な知識は何か?
強いて上げるなら、会社の決算書(P/L,B/S)を読む力です。

簿記3級の理解があれば理想ですが、専門家(会計士・税理士等)の助言を受けても良いと思います。